【豆知識36】閉塞前線を伴う前線を実際に記入する|その際のポイントを9つに整理しました

はじめに

 閉塞前線の特徴に関しては、豆知識24、34、35でお話しました。つまり、閉塞前線とは寒冷前線が温暖前線に追いついたとき、その2つの前線が重なり合う部分であり、閉塞点とは閉塞前線と温暖前線・寒冷前線の交わっている部分です。
 今回の豆知識では、閉塞前線を伴う前線を、天気図に描いてみたいと思います。そのために、「閉塞前線」「閉塞点」「温暖前線」「寒冷前線」の位置を推定する手順を考えてみましょう。

閉塞前線を伴う前線の位置を推定する際のポイント

 低気圧の最盛期(閉塞期)において、閉塞点と前線の位置を推定し、天気図上に記入する際のポイントを①~⑨に整理しました(図1)。
 ①と②は閉塞点の位置、③~⑨は前線の位置に関する内容です。①及び④~⑨の詳細は、図中の緑色の文字で示した豆知識をご参照ください。
 ②と③については、これまでの豆知識では取り上げていませんでした。この後、図を用いてお話します。

図1 閉塞前線を伴う前線の位置を推定するうえでの9つのポイント
注)①~⑨のポイントの中には「傾向」として紹介すべき内容が含まれるが、分かりやすさを優先し、全て断定的に表現した。閉塞点や前線の位置を推定する際、9つのポイント全てが当てはまるとは限らない。
 また、上記の9つ以外にも、等相当温位線(豆知識19)や700hPa⾯の上昇流域(豆知識14)などに着目する方法もある。例えば、等相当温位線の集中帯や上昇流域は前線解析の指標となる。また、閉塞点付近は、寒気移流と暖気移流が激しくぶつかる所で、上昇流が周辺より強い傾向にある。

 まずは図1②について、具体例を示します。すなわち「閉塞点は、凸状に侵入する等温線の集中帯の南端付近に位置する」ことを、2025年4月30日9時の事例(図2、3)で確認してみましょう。

 図2②、図3①、図3②において、等温線はそれぞれ、実線(白色)、太実線破線で示されています。それぞれの図において、これらの等温線の集中帯の南縁付近に、青の×印で示した閉塞点が位置していますね。

図2  2025年4月30日9時の地上実況天気図(①)及び850hPa 気温・風 予想図(②)(豆知識34図10を、一部改変して再掲載)
注)①は気象庁提供の天気図の一部を拡大。②は欧州中期予報センターの数値予報モデルによる予測値(Windy.comのwebサイトより入手)。
①:注目する低気圧の中心に、赤の×印を記入。そこからのびる閉塞前線に赤の矢印を記入。閉塞点に、青の×印を記入。
②:実線は等温線。気温の分布は、色を変えて表示。細く途切れた線は、風の流れを示す(実際のweb上では粒子アニメーションで表示)。①で示した「低気圧の中心」「閉塞前線」「閉塞点」と同じ場所に、それぞれ「赤の×印」「黄色の実線」「青の×印」を記入。

図3  2025年4月30日9時の850hPa 気温・風、700hPa鉛直流解析図(①)及び850hPa高層実況天気図(②)
注)①、②は気象庁提供の天気図の一部を拡大。
①:太実線は、850hPaの等温線。矢羽根は、850hPaの風向と風速。網掛け域は700hPaの上昇流域、白い区域は700hPaの下降流域。
②:実線は等高度線。破線は等温線。網掛け域は湿数3℃未満の湿潤域。矢羽根は風向と風速。
①、②:前の図で示した「低気圧の中心」「閉塞前線」「閉塞点」と同じ場所に、それぞれ「赤の×印」「緑色の実線」「青の×印」を記入。

 さらに、2024年10月24日9時の事例(図4、5)もみてみます。2025年4月30日の事例ほど明確ではありませんが、図4②、図5①、図5②においても、等温線の集中帯の南縁付近に、青の×印で示した閉塞点が位置しています。

図4  2024年10月24日9時の地上実況天気図(①)及び850hPa 気温・風 予想図(②)(豆知識34図11を、一部改変して再掲載)
注)注釈については、図2を参照。

図5  2024年10月24日9時の850hPa 気温・風、700hPa鉛直流解析図(①)及び850hPa高層実況天気図(②)
注)注釈については、図3を参照。

 次に、図1③について、具体例を示します。すなわち「閉塞前線は、閉塞点から低気圧の中心にかけて、等温線が凸状に侵入している尾根線に対応する」ことを、2025年4月30日9時の事例(図2、3)で確認してみましょう。
 図2②、図3①、図3②において、等温線(実線、太実線、破線)が凸状に侵入しており、その尾根線は、閉塞前線(黄色又は緑色の実線)に対応していますね。
 さらに、2024年10月24日9時の事例(図4、5)もみてみます。2025年4月30日の事例ほど明確ではありませんが、図4②、図5①、図5②においても、等温線が凸状に侵入しており、その尾根線は、閉塞前線に対応しています。

 以上、「閉塞点は、凸状に侵入する等温線の集中帯の南端付近に位置する(図1②)」「閉塞前線は、閉塞点から低気圧の中心にかけて、等温線が凸状に侵入している尾根線に対応する(図1③)」ことを確認しました。
 しかし、この2つのポイントは、いつでもきれいに当てはまるとは限りません。今回紹介した、2025年4月30日9時(図2、3)、2024年10月24日9時(図4、5)の2事例は、豆知識35からの抜粋でした。豆知識35の他の事例をみてもわかるように、この2つのポイントが当てはまらない場合もあるので、その点はご注意ください。

閉塞前線の記入に関する気象予報士試験の問題

第63回気象予報士試験実技1

 閉塞前線を伴う前線の記入に関する試験問題として、まず、第63回実技1問2(5)を取り上げます。図6~9は、その試験問題からの抜粋です。

図6 第63回実技1問2 (5)

図7 500hPa高度・渦度24時間予想図(第63回実技1より引用)
注)太実線:高度(m)、破線および細実線:渦度(10-6 /s)(網掛け域:渦度>0)
初期時刻 XX年4月30日21時(12UTC)

図8  850hPa気温・風、700hPa鉛直流24時間予想図(第63回実技1より引用)
注)太実線:850hPa気温(℃)、破線および細実線:700hPa鉛直p速度(hPa/h)(網掛け域:負領域)、矢羽:850hPa風向・風速(ノット)(短矢羽:5ノット、長矢羽:10ノット、旗矢羽:50ノット)
初期時刻 XX年4月30日21時(12UTC)

図9 地上気圧・降水量・風 24時間予想図(第63回実技1より引用)
注)実線:気圧(hPa)、破線:予想時刻前12時間降水量(mm)、四角枠:問2(5)の解答図の枠線 、矢羽:風向・風速(ノット)(短矢羽:5ノット、長矢羽:10ノット、旗矢羽:50ノット)
初期時刻 XX年4月30日21時(12UTC)

図10 第63回実技1問2 (5) の解答用紙(解答例は未記入)

 図11は、前に掲載した500hPaの気象図(図7)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。豆知識10、34で述べたとおり、北側の正渦度域(網掛け領域)と、南側の負渦度域(白い領域)の境目が強風軸(渦度0線)となります。この考えに基づき、図11に、強風軸を紫の矢印で記入しました(この強風軸は、図12にも記入)。

図11  解答を導くうえで注目した点(500hPa気象図)
注)図7に、強風軸(渦度0線)を紫の矢印で記入したもの。

 図12は、前に掲載した850hPaの気象図(図8)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。まず、地上での低気圧の中心位置を、赤の×印で記入。さらに、図1で整理したポイント①~⑦に関する情報を書き加えました。

図12  解答を導くうえで注目した点(850hPa気象図)
注)図8に、地上での低気圧の中心位置(赤の×印)、さらに、ポイント①~⑦(図1)に関する情報を書き加えたもの。

 以下、閉塞点や前線を推定する手順を述べます。①の「強風軸上(紫色)のどこか」に、閉塞点を想定します。②の「凸状に侵入する、等温線の集中帯の南端付近(青の円で囲んだ付近)」に、閉塞点を想定します。③の「閉塞点から低気圧の中心にかけて、等温線が凸状に侵入している尾根線(緑色)」に、閉塞前線を想定します。①、②、③のエリアの重なりなどに注目し、閉塞点と閉塞前線の位置を推定します。
 次に、④の「前線は等温線の集中帯の南縁に沿って解析され、温暖前線は閉塞点から南東へのび、寒冷前線は閉塞点から南西にのびる」に基づき、温暖前線(オレンジ色)、寒冷前線(薄い青)の位置を推定します。その際、⑤の「寒冷前線をはさんだ風向シアー(薄い緑)」も、参考にします。
 さらに、⑥の「寒冷型閉塞前線は後面の寒気の方が前面より強く温暖型閉塞前線は後面の寒気の方が前面より弱い」に基づき、後面と前面の気温を比較します。その結果、閉塞前線(緑色)は、その前面より後面の気温が低い傾向がみられ、寒冷型閉塞前線と考えられることから、「人」の字をイメージします(豆知識35)。加えて、⑦の「寒冷型閉塞前線は、寒冷前線の延長に解析。温暖型閉塞前線は、温暖前線の延長に解析される」に基づき、緑の閉塞前線(③)と薄い青の寒冷前線(④)の連結を意識します。
 以上の①~⑦を総合的に検討して、850hPaにおける閉塞前線を伴う前線の位置を推定します。

 図13は、前に掲載した地上の気象図(図9)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。図12では、850hPaでの前線位置を推定しました。ただし、ポイント⑧のとおり「地上前線は、850hPa前線よりも緯度1度ほど南に位置」します。さらに、ポイント⑨のとおり「等圧線がふくらみをもった気圧の谷と前線が対応」することも意識しながら、解答用紙に地上の前線を記入します。

図13  解答を導くうえで注目した点(地上の気象図)
注)図9に、ポイント⑨(図1)に関する情報を、書き加えたもの。

 図14は、その地上前線を、前線記号を⽤いて記⼊した解答例です。

図14  第63回実技1問2 (5) の解答例(気象業務支援センター)

第62回気象予報士試験実技1

 閉塞前線を伴う前線の記入に関する試験問題として、次に、第62回実技1問2(5)を取り上げます。図15~18は、その試験問題からの抜粋です。

図15 第62回実技1問2 (5)

図16 500hPa高度・渦度36時間予想図(第62回実技1より引用)
注)太実線:高度(m)、破線および細実線:渦度(10-6 /s)(網掛け域:渦度>0)
初期時刻 XX年3月12日9時(00UTC)

図17  850hPa気温・風、700hPa鉛直流36時間予想図(第62回実技1より引用)
注)太実線:850hPa気温(℃)、破線および細実線:700hPa鉛直p速度(hPa/h)(網掛け域:負領域)、矢羽:850hPa風向・風速(ノット)(短矢羽:5ノット、長矢羽:10ノット、旗矢羽:50ノット)
初期時刻 XX年3月12日9時(00UTC)

図18 地上気圧・降水量・風 36時間予想図(第62回実技1より引用)
注)実線:気圧(hPa)、破線:予想時刻前12時間降水量(mm)、四角枠:問2(5)の解答図の枠線 、矢羽:風向・風速(ノット)(短矢羽:5ノット、長矢羽:10ノット、旗矢羽:50ノット)
初期時刻 XX年3月12日9時(00UTC)

図19 第62回実技1問2 (5) の解答用紙(解答例は未記入)

 図20は、前に掲載した500hPaの気象図(図16)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。つまり、強風軸を紫の矢印で記入しました(この強風軸は、図21にも記入)。

図20  解答を導くうえで注目した点(500hPa気象図)
注)図16に、強風軸(渦度0線)を紫の矢印で記入したもの。

 図21は、前に掲載した850hPaの気象図(図17)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。まず、地上での低気圧の中心位置を、赤の×印で記入。さらに、ポイント①~⑦に関する情報を書き加えました。

図21  解答を導くうえで注目した点(850hPa気象図)
注)図17に、地上での低気圧の中心位置(赤の×印)、さらに、ポイント①~⑦(図1)に関する情報を書き加えたもの。

 以下、閉塞点や前線を推定する手順を簡単に述べます(手順の詳細は、図12の説明文を参照)。①の「強風軸上(紫色)」、及び②の「等温線の集中帯の南端付近(青の円で囲んだ付近)」に、閉塞点を想定します。③の「等温線が凸状に侵入している尾根線(緑色)」に、閉塞前線を想定します。①、②、③を基に、閉塞点と閉塞前線の位置を推定します。
 次に、④の「前線は、等温線の集中帯の南縁に沿って解析される」に基づき、温暖前線(オレンジ色)、寒冷前線(薄い青)の位置を推定。その際、⑤の「寒冷前線、及び温暖前線をはさんだ風向シアー(薄い緑)」も、参考にします。
 さらに、⑥の「寒冷型閉塞前線と温暖型閉塞前線の特徴」に基づき、後面と前面の気温を比較します。その結果、閉塞前線(緑色)は、その前面より後面の気温が高い傾向がみられ、温暖型閉塞前線と考えられることから、「入」の字をイメージします。加えて、⑦の「温暖型閉塞前線は、温暖前線の延長に解析される」に基づき、緑の閉塞前線(③)とオレンジ色の温暖前線(④)の連結を意識します。
 以上の①~⑦を総合的に検討して、850hPaにおける閉塞前線を伴う前線の位置を推定します。

 図22は、前に掲載した地上の気象図(図18)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。図21では、850hPaでの前線位置を推定しました。ただし、ポイント⑧のとおり「地上前線は、850hPa前線よりも緯度1度ほど南に位置」します。さらに、ポイント⑤の「寒冷前線をはさんだ風向シアー(薄い緑)」も意識しながら、解答用紙に地上の前線を記入します。

図22  解答を導くうえで注目した点(地上の気象図)
注)図18に、ポイント⑧(図1)に関する情報を、書き加えたもの。

 図23は、その地上前線を、前線記号を⽤いて記⼊した解答例です。

図23  第62回実技1問2 (5) の解答例(気象業務支援センター)

第61回気象予報士試験実技1

 閉塞前線を伴う前線の記入に関する試験問題として、次に、第61回実技1問2(3)を取り上げます。図24~27は、その試験問題からの抜粋です。

図24 第61回実技1問2 (3)

図25 500hPa高度・渦度24時間予想図(第61回実技1より引用)
注)太実線:高度(m)、破線および細実線:渦度(10-6 /s)(網掛け域:渦度>0)
初期時刻 XX年1月22日9時(00UTC)

図26 地上気圧・降水量・風 24時間予想図(第61回実技1より引用)
注)実線:気圧(hPa)、破線:予想時刻前12時間降水量(mm)、四角枠:問2(3)の解答図の枠線 、矢羽:風向・風速(ノット)(短矢羽:5ノット、長矢羽:10ノット、旗矢羽:50ノット)
初期時刻 XX年1月22日9時(00UTC)

図27  850hPa気温・風、700hPa鉛直流24時間予想図(第61回実技1より引用)
注)太実線:850hPa気温(℃)、破線および細実線:700hPa鉛直p速度(hPa/h)(網掛け域:負領域)、矢羽:850hPa風向・風速(ノット)(短矢羽:5ノット、長矢羽:10ノット、旗矢羽:50ノット)
初期時刻 XX年1月22日9時(00UTC)

図28 第61回実技1問2 (3) の解答用紙(解答例は未記入)

 図29は、前に掲載した500hPaの気象図(図25)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。つまり、強風軸を紫の矢印で記入しました(この強風軸は、図30にも記入)。

図29  解答を導くうえで注目した点(500hPa気象図)
注)図25に、強風軸(渦度0線)を紫の矢印で記入したもの。

 図30は、前に掲載した850hPaの気象図(図27)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。まず、地上での低気圧の中心位置を、赤の×印で記入。さらに、ポイント①~⑦に関する情報を書き加えました。

図30  解答を導くうえで注目した点(850hPa気象図)
注)図27に、地上での低気圧の中心位置(赤の×印)、さらに、ポイント①~⑦(図1)に関する情報を書き加えたもの。

 以下、閉塞点や前線を推定する手順を簡単に述べます(説明の詳細は、図12の説明文を参照)。①の「強風軸上(紫色)」、及び②の「等温線の集中帯の南端付近(青の円で囲んだ付近)」に、閉塞点を想定します。③の「等温線が凸状に侵入している尾根線(緑色)」に、閉塞前線を想定します。①、②、③を基に、閉塞点と閉塞前線の位置を推定します。
 次に、④の「前線は、等温線の集中帯の南縁に沿って解析される」に基づき、温暖前線(オレンジ色)、寒冷前線(薄い青)の位置を推定。その際、⑤の「前線をはさんだ風向シアー(薄い緑)」も、参考にします。
 さらに、⑥の「閉塞前線の特徴」に基づき、後面と前面の気温を比較します。その結果、閉塞前線(緑色)は、その前面より後面の気温が低い傾向がみられ、寒冷型閉塞前線と考えられることから、「人」の字をイメージします。加えて、⑦の「寒冷型閉塞前線は、寒冷前線の延長に解析される」に基づき、緑の閉塞前線(③)と薄い青の寒冷前線(④)の連結を意識します。
 以上の①~⑦を総合的に検討して、850hPaにおける閉塞前線を伴う前線の位置を推定します。

 図31は、前に掲載した地上の気象図(図26)に、解答を導くうえで注目する点を、書き加えたものです。図30では、850hPaでの前線位置を推定しました。ただし、ポイント⑧のとおり「地上前線は、850hPa前線よりも緯度1度ほど南に位置」します。さらに、ポイント⑤の「寒冷前線をはさんだ風向シアー(薄い緑)」、ポイント⑨の「等圧線がふくらみをもった気圧の谷と前線が対応」も意識して、解答用紙に地上の前線を記入します。

図31  解答を導くうえで注目した点(地上の気象図)
注)図26に、ポイント⑤、⑨(図1)に関する情報を、書き加えたもの。

 図32は、その地上前線を、前線記号を⽤いて記⼊した解答例です。

図32  第61回実技1問2 (3)の解答例(気象業務支援センター)

さいごに

 前線解析については、地表の熱や摩擦の影響を受けにくい850hPaで前線の位置と種類を決め、それをもとにして地上の前線を決めることが基本です。
 低気圧の最盛期(閉塞期)において、閉塞点と前線の位置を推定する際も、その基本は同じです。ただし、前線の閉塞時は、状況が少し複雑であることから、総合的な解析が必要となります。今回、紹介したポイント①~⑨(図1)が、このような総合的な解析を行う際の参考になれば幸いです。

今回の豆知識で参考にした図書等

●安斎政雄(1998) 新・天気予報の手引(改訂29版),日本気象協会
●岩槻秀明(2017) 気象学のキホンがよ~くわかる本(第3版),秀和システム
●気象業務支援センターのwebサイト
●気象庁のwebサイト
●北畠尚子(2000)日本海で閉塞した低気圧の構造と変化,天気47: 357-370
●中島俊夫(2022)イラスト図解 よくわかる気象学 実技編,ナツメ社
●山岸米二郎(2007)気象予報のための前線の知識,オーム社
●Windy.comのwebサイト

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